\みよじ刑事が徹底調査/
ビューティサイエンティスト
岡部美代治さん
数多くの化粧品開発を手掛けた経験をもとに、美容情報をわかりやすく発信。VOCEでは”みよじ刑事”としても活躍。
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【肌ラボ 極潤プレミアム ヒアルロン液】が誕生するまで、誕生してから
お話を伺ったのは
ロート製薬株式会社スキンケア製品開発部 開発2グループ
平 和也さん
10年以上に渡って化粧品の処方開発に携わり、ヒアルロン酸を中心とした新規素材や製剤技術の開発に情熱を注ぐ。
【捜査point 1】ヒアルロン酸の配合バランスに鍵が!
目の研究が原点!?︎
みよじ刑事
目薬でもおなじみのロート製薬だが、ヒアルロン酸をキー成分にした肌ラボの製品と目の研究にはどんな関係性が?
平さん
ヒアルロン酸は目の硝子体にも存在するので、点眼の分野では保水力の高さとともに、角膜の自然治癒力を高める作用など生理活性機能の研究も進められていました。そこからスキンケアへ活用する研究が始まり、肌ラボの誕生につながったんです。
みよじ刑事
ヒアルロン酸の保湿効果だけでなく、生理活性機能に着目するとは。さすがだ。
肌ラボ史上最多、7種のヒアルロン酸をin
みよじ刑事
肌ラボのヒアルロン酸へのこだわりはどこにあるんだ?
平さん
はい、まず最初に、数あるヒアルロン酸の種類の中から機能的にすぐれたものだけを選び抜いた質にあります。従来品のヒアルロン酸は5種類でしたが、今作は7種類に増えました! また、質だけでなく、量にもこだわっています。ヒアルロン酸は高価な成分ですが、製剤技術の追求によって、高機能なヒアルロン酸をたっぷり配合しています。
5種のヒアルロン酸に2種のヒアルロン酸が追加!
みよじ刑事
常識に囚われないこだわりが名品誕生の鍵だったのか。
【捜査point 2】妥協なきテクスチャーへのこだわり!
化粧水では異例の開発期間15ヵ月!
みよじ刑事
リッチなとろみ感があるのに、嫌なベタつきはなく肌なじみがいい。このテクスチャー、絶妙としか言いようがない!
平さん
そこは本当に苦労した点で(涙)。この製品はリニューアル品だったので、前処方のとろみと潤い感は継承したうえで、すぐになじむ浸透感という相反する要素を叶えるために、7種類のヒアルロン酸を組み合わせてバランスを調整するのが非常に難しく……。既存品の愛用者の方にも満足していただけるようなテクスチャーに仕上げるため、研究員の汗と涙、時間を注ぎ込み、納得いくまで作り込んだ結果、開発期間は15ヵ月、試作は100を超えました。
みよじ刑事
100! 化粧水にしては桁違いに多い数字だ。
平さん
重さやベタつきを好まないアジア圏での展開もあったので、海外の使用感の嗜好を考慮する必要も。製造も一筋縄ではいかず、工場での生産テストを何度も繰り返すなど幾多の困難を乗り越え、美容液のようなテクスチャーと潤い感を実現。肌ラボの目指すヒアルロン酸による究極の潤い感を突き詰める製品の完成に至りました。
魅惑のトロンッテクスチャー
\これは、考え抜かれたベストなとろみ加減だ!/
みよじ刑事
そこまで時間をかけて、粘り強く開発を進めたとは驚いた。ロート製薬のとてつもない企業努力に、脱帽だ……。
【捜査point 3】コストダウン化への企業努力!
元々はガラス容器を使用していた!?︎
みよじ刑事
品質に妥協せず、なぜプチプラを実現できたんだ?
研究員
低コスト化の秘密は、高速で製造できる半自動化ラインがあるので、生産効率が高いという点に加え、容器にも! ブランド立ち上げ当時はガラス製だったのですが、肌ラボブランドでは、グローバルで統一して同じプラスティック容器を使用することで、プチプラ価格を実現しています!
コスト面と安全性を考慮し、ガラスから現在のボトルへ変更。16年前から詰め替え品も展開し、現在はバイオマス容器へ切り替えるなど、環境問題への配慮も。
撮影/榊原裕一(人物)、大原敏政(aosora/静物) ヘアメイク/長井かおり スタイリング/坂下シホ 取材・文/小池菜奈子 構成/大木光
Edited by 大木 光
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