目次
2021スキンケア総まとめ解説
語ってくれたのは……
美容ジャーナリスト
吉田昌佐美さん
美容ライター
楢崎裕美さん
\年間ベストコスメで1位を獲得した6品/
吉田さん
2021年の受賞作は、いずれも対応する肌悩みが明確で、実際、結果も明快な印象。
楢崎さん
2019年の“美肌菌ケア”、2020年の“ゆらぎ肌対策”のように明らかなブームがあるというよりは、ひとつひとつが個性的。優劣がつけ難いという声をプロからもよく伺いました。年間の結果を見ても接戦が多く、上半期や下半期の順位と逆転したケースも。特に化粧水や乳液・クリーム、プチプラスキンケアは僅差!
吉田さん
化粧水はトップ3すべてが、とろみがあるのにコットンで使えるほどのシャバ感もあって、浸透力と保湿力が高く、化粧水としての基本性能が確実に上がっています。なかでも【A】は心地よいテクスチャーで、その名のとおり、リフトアップ効果にも優れ、VOCE世代にエイジングケアのエントリーラインとしておすすめしたい一本。
楢崎さん
【F】もとろみは強めだけど浸透するトロシャバ系。シミとシワの両方をケアするナイアシンアミドを配合し、エイジングケアを手軽に始められるという点で、群を抜いていました。
吉田さん
へたり始めた肌に対してエネルギーチャージができるのが【D】。クリームの王道をいくピタッとつくテクスチャーで、保湿力が高いのにベタつき感がなく、むっちりとしたツヤ肌に仕上がるのも、アラサー世代の嗜好にハマるのでは。また、コロナ禍の影響で、肌についている汚れや不純物はすべて落とし切りたいという願望に応えるように、肌への優しさを考え抜いた浄化力の高い落とし物アイテムが充実していたのも、特徴的。なかでも【E】は、肌の凹凸や毛穴にアプローチする高濃度炭酸という機能性を備えた、今年を代表する、落とすだけではない“スキンケア洗顔”でした。
楢崎さん
とろけるように柔らかいのに、泡で洗う満足感は高く、すすぎもしやすい。洗っている間中、ずっと快適という優れた泡質も好評でしたね。
吉田さん
そして下半期は美容液が熱かった! スキンケアに強いブランドが、名品やヒット作を続々リニューアル。改良の余地がないといわれていた【B】が、29年目にして潤いを肌の奥へ届けるブースターから、角層のバリア機能強化を果たし、そのうえでエイジングケアまでと進化。テクスチャーがコクのあるものへと変わったのも、今どきのリッチ感触好きには、うれしいポイント。
楢崎さん
実際、その手応えから、エイジングに悩み出したVOCE世代にすすめたいコスメとして満場一致の勢いで選ばれたのは、納得です。
吉田さん
発売してから研究を積み重ね、その結果が形に現れたのが2021年。それは、ビタミンCの限界濃度や効果を追い求める2位のオバジ、シミのある肌を研究し続ける3位のHAKUとも共通しています。【C】は、表情を動かす機会が減ったことでゆるみ悩みを気にする人にグッとくる、“笑顔をつくるマスク”というコンセプトもユニーク。
楢崎さん
マスクによる肌荒れや毛穴目立ちというトラブルケアから一歩進み、前向きに美しさを目指すという気運にもマッチしていますね。
吉田さん
VOCEのベストコスメで重視されるのは、テクノロジーの進化や話題性だけではなく、アラサーがコアのVOCE世代にガチでおすすめできるかどうか。意味があるものに投資したいという意識が明確だからこそ、その傾向を色濃く反映した結果に。「失敗しない」「損はしない」ものが勝ち残っているから、ハズレがありません!
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洗顔・クレンジング1位は炭酸!
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