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【漫画】“捨てられない私”から脱出!「絶望」することから始まる真実の片付け術

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物が溢れ返ったままでいると、逆に多くの大事なものを失っていくもの。お金、人間関係、そして自分の心……。でも人は、それを痛いほど感じないことには、本当のやる気は起こらないのかもしれません。『1ヵ月でいらないモノ8割捨てられた! 私の断捨離』は、その“捨てられない私”にとことん絶望するコミックエッセイでもあります。同じ悩みを持つ方、必見です!

1ヵ月でいらないモノ8割捨てられた!』
著者:なとみみわ 監修:やましたひでこ

部屋を整えることは自分を整えること

人間、長く生きていると大きな人生のターニングポイントを迎えることがあります。結婚、離婚、転職……。そのとき、心機一転引越しをしたり、インテリアを変えたりと、住環境を整えてスタートを切りたくなるもの。そう、部屋を整えることは自分の心を整え、新しい一歩を力強く踏み出させてくれるものでもあるのです。このマンガの著者である、なとみみわさんもまさにその一人。24年ぶりの一人暮らしになったのを機に、「これからは自分を大切にしたい」と自分の城を手に入れたのですが……。

でも悲しいことに、人の意志の強さというのはそんなには長く続かないもの。やがて生活が落ち着き、いつものように仕事や日常の雑事に忙殺され始めると、部屋はあっという間にもとの状態に戻っていくもの。本当に、悲しいほどあっという間に……。

もちろん著者も、分かっているのです。スッキリとした部屋は、そこに住む人の身も心もスッキリさせてくれ、幸せにつながると。だけど、できない……。

まずはなぜ部屋が散らかっていくのか、そのイタい過程を直視すべし

分かっていても、なぜ部屋はこうも簡単に散らかっていってしまうのでしょう? 著者はその過程をコミカルに、でも生々しく伝えてくれています。同じく片付けられない人にとっては目をそらしたい光景かもしれませんが、“捨てられる私”になるための第一歩として、ここは勇気をもって直視すべき!

まず物が散乱していくのは、「とりあえず置く」が最大要因なのだと気が付けます。さらに、こうして物が散乱すると大きなデメリットが生まれてきます。それは、必要なモノが必要なときに見つからない、ということ。誰しも経験があるのではないでしょうか。

そして結局、何度も同じものを買ってしまう。こうして物が増え、それがまた散らかっていく、という悪循環に陥るのです。

でも! これぐらいなら実はまだいいのです。捨てられない、片付けられないままでいると、もっともっと大きな悲劇を生むことに……。

片付けられない先に待っている、想像を絶する悲劇……

もちろん誰しも片付ける気はあるもの。そして、何度も断捨離にトライした人もいることでしょう。だけど、いざとなると“めんどくせぇ妖怪”や“もったいない妖怪”が出てきて進まない。そして挫けてしまう。この繰り返しなのではないでしょうか。

結局のところ、こんなふうに挫折してしまうのは、散らかっていても物が溢れ返っていても、まだ何とかしのげているからなのです。だけどそれはあくまでモラトリアム。物が溢れ返り散乱している部屋で暮らし続けていると最終的にはどうなっていくのか、著者はその本当の恐ろしさを身をもって伝えてくれていました。

一体どんなことが起こるかというと……。

まず、健康が損なわれていきます。さらに、友達関係も失われていきます。

大事な連絡を見逃し、様々な作業の効率が悪くなり、イライラもマックスに。そしてその先に起こることとは……。

大切な人(犬)を傷つけてしまうのです。そしてそんな自分に嫌気がさし、どん底まで落ち込む……。そう、人はここまで今の自分の現状に絶望しないと、本当に「片付けよう」という気なんて起きないのかもしれない。このマンガはそう感じさせてくれるのです。

世の中には、断捨離や片付けのハウツー情報は世の中にたくさん出回っています。この作品も、断捨離のスペシャリスト・やましたひでこさん監修のもと、8割のモノを断捨離できる効率的な片付け術を伝授してくれています。

だけど、問題はそれを実践しようというやる気と、片付けた部屋を維持する力がないことにあると思うのです。そのためには、荒療治ですがダメな自分をとことん見つめることも大事。『1ヵ月でいらないモノ8割捨てられた! 私の断捨離』で、著者とともにとことん絶望し、本当のやる気をもらってみませんか?

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取材・文/山本奈緒子

Edited by VOCE編集部

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