目次
教えてくれたのは…
プロフェッショナルファスティングマイスター
田中 裕規さん
断食メガネでの愛称で知られるファスティングの専門家。ホリスティック栄養学、分子栄養学、酵素栄養学をベースに2万人以上のファスティングのコンサルティングを行う。自身は41日間のファスティング経験がある。
Twitter:@fasting_tanaka
Instagram:@u_kick
YouTube:断食メガネ田中のファスティングTV
公式サイト:https://fasting-navi.com/
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■Q.お腹がすかないかとにかく心配……
断食メガネ 田中さん
こまめに水で薄めた酵素ドリンクを飲んで、血糖値を安定させましょう。そうすることで空腹感はほとんど感じることなくファスティング期間を過ごせます。
■Q.1日目、2日目の眠気と空腹感が辛いです。対処法を教えてください
断食メガネ 田中さん
体の中のエネルギーが足りなくなると、エネルギーを節約するために寝た方がいいよ、と脳が指示を出します。これが眠気の理由です。眠気が辛い方は10~15分程度、仮眠をとってください。また、エネルギーが不足すると脳が危機状態だと察知し、食欲を引き出すグレリンと、お腹を鳴らすモチリンというホルモンが分泌されるので、空腹感を感じます。このグレリンは、成長ホルモンなので、体の若返りにもつながります。ここでファスティングを中断してしまうともったいないので、酵素ドリンクをこまめに飲みながら体を休めてみては。
■Q.ファスティング中、寒くて耐えられません!
断食メガネ 田中さん
ファスティング中はいつもよりもエネルギー(糖質)が不足するので低血糖になりやすい状態。すると、アドレナリンやノルアドレナリンというホルモンで血糖値を上げようとします。これは交感神経が優位になるホルモンで、血管が収縮し、血流が悪くなるため冷えやすくなります。対処法としてはこまめに酵素ドリンクを飲んで血糖値を安定させることが大切です。
■Q.回復食でドカ食いしそうになった時の対処法はありますか
断食メガネ 田中さん
ドカ食いはストレスの症状です。ストレスを浴びるとコルチゾールというホルモンで、ストレスに対抗しようとするのですが、コルチゾールはやる気や理性をつかさどる前頭葉の働きを抑えてしまうのです。すると、食欲への歯止めが利かなくなりドカ食いにつながってしまいます。さらにストレスフルな状態になるとコルチゾールに加えて、βエンドルフィンでストレスに対処しようとします。このβエンドルフィンはモルヒネと同じような働きをする快楽物質ですが、とても厄介で、砂糖・脂質・お酒・たばこ・覚せい剤・歯ぎしりなどでしか分泌することができないのです。
ファスティングも食を絶つ、という観点からみると我慢ばかりになってしまうのでストレスフルな状態でやると、回復食のタイミングでドカ食いにつながりやすくなってしまいます。せっかく体をきれいにするなら“自分の体がきれいになっている”というプラスのイメージを持てる状態でやるのがいいですよね。なので、あまりにストレスフルな状態のときはファスティングを避けるのが無難です。ファスティングは体をキレイにするだけでなく、血糖値も安定させることでメンタルがフラットな状態になります。プラスのイメージを持ちながら自分の体、心、脳を休めていたわるぞという気持ちでファスティングに臨んでみてください。
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撮影/伊藤泰寛 取材・文・構成/剱持百香
Edited by 剱持 百香
公開日: