美容成分ガイド

【成分が同じ=効果も同じとは限らない!】コスメ選びに役立つ美容成分まとめ

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【成分が同じ=効果も同じとは限らない!】コスメ選びに役立つ美容成分まとめ

成分をもっと深く知りたい!という勤勉な美容ファンのVOCE読者に向けて、定番から新顔まで注目の美容成分をプロが解説!

目次

配合成分を知るとどんないいことがある?

お話を伺ったのは……
岡部美代治さん

ビューティサイエンティスト

岡部美代治さん

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大手化粧品会社にて商品の研究・開発を手がけ、数々の名品を世に。 化学を熟知した広い視野のアドバイスが好評。

リスクを避けるための手段として有効です!

化粧品は全成分表示が義務づけられています。気になる成分や避けたい成分を探すために役立ちますが、それだけを分析し評価するのはナンセンスだと感じます。

化粧品は、処方や混ぜる量、合わせ方など、製造工程も重要なカギであり、成分を知ったからといって、その化粧品のすべてを理解することはできません。ただ、化粧品に望んでいる効果が備わっているか、どんな目的を果たすための化粧品なのかというヒントは、成分表示表から読み取ることができます。

パッケージや広告でアピールされているスター成分は、カレーでいえばメインとなるお肉など、いわばその製品の“顔”。その名がわかると保湿なのか、エイジングケアなのか、など目指している役割が一目瞭然です。加えて、主要な成分を知っておくと、製品の方向性を掴みやすくなり、化粧品選びのスキルアップにつながるでしょう。

\コスメをカレーに例えると……!?/

カレーイラスト

\材料/

にんじん→ヒアルロン酸/じゃがいも→グリセリン/お肉→ビタミンC

この材料を見てカレーになると断定はできません。化粧品も同じ。成分表示から配合成分を知ったところで“完成図”を読み解くのは困難を極めます。ただ、成分表示から、好み&苦手な成分を見つける手立てにはなります。

\分量/

にんじん1本→ヒアルロン酸1%
じゃがいも2個→グリセリン5%
お肉100g→ビタミンC0.5%

材量が同じでも、量次第で味や舌ざわり、風味が大きく変わるように、化粧品も配合成分の配分や濃度が大切。1つの成分の量が0.01%変われば、ガラリと違うものになる場合も!

\調理方法/

具材の切り方・味付け・煮込む・焼く→処方・混ぜる順番・工程

調理方法にあたるところが設計や製造工程であり、重要なポイント。一流コックが食材を至高の料理に昇華させるように、開発者や研究者の手腕がクオリティを決定づけます。

\ビジュアル/

盛り付け方・お皿→容器・香り・世界観

化粧品は中身だけですべては語れないもの。ルックスの美しさやリラックス感など、+αの要素が継続使用のきっかけになり、効果を出すことにつながることもあります。

つまり……成分を知ることは、カレーの材料を知るのと同じこと!

化粧品の配合成分から質の高さや質感などを完璧に理解することは、化粧品の研究や開発に長年携わった私でもできません。成分表示からわかることは成分だけなのです。

医薬部外品とは?

有効成分配合を配合し一定の効果を期待できるもの

薬機法によって定められた医薬品と化粧品の間にある製品で、厚生労働省が認めた効果・効能に有効な成分が規定内の濃度で配合されているもの。中には、有効成分濃度が規定値を超えているため、医薬部外品と名乗れないケースも。医薬部外品の申請登録には費用がかかるので、有効成分を含有しながら化粧品として販売されるものも存在する。

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