教えてくれたのは…
ビューティサイエンティスト
岡部美代治さん
大手化粧品メーカーでの研究や商品開発などを経て現職に。科学的観点から紐解く、最新処方の事情通。VOCEでは、「みよじ刑事(デカ)」という
大人気キャラクターでもおなじみ。
角栓をなくしたいなら、まずはその姿を知ることから!
岡部さん
そもそも角栓とは、古い角質(タンパク質)と皮脂が混ざり合って年輪状の層になってできたもの。基本的には「脂腺性毛包(しせんせいもうほう)」と呼ばれる毛穴にできることが多いです。「脂腺性毛包(しせんせいもうほう)」それ自体が大きな深い井戸のような形状の毛包(毛穴)で、底に発達した皮脂腺を複数持つため、過剰な皮脂分泌が起きやすく、ターンオーバーの乱れなどで生まれた古い角質と混ざり合い、角栓ができてしまいます。とはいえ、角栓ができるのは悪いことではなくへそのゴマと一緒。正しい知識を持ち、丁寧な洗顔を心がけることで目立つ角栓を減らすことができます。
生きている限り角栓をゼロにすることは難しいけれど、正しいケアで角栓をできにくくすることは可能に!
岡部さん
角栓は悪者扱いされやすいけれど、正直なところ生きている(代謝している)かぎり、ゼロにすることは難しい。なので、角栓ケアのゴールを「角栓をゼロにすること」に設定すると自分の首を絞めることにもなってしまうのではないかな……(笑)。どんなに毎日歯磨きをしても、歯垢がたまってしまうのと同じ。歯医者さんでクリーニングするように、気になる角栓ができたら、角栓崩壊のテクノロジーが搭載されたコスメを使い、日ごろから丁寧な洗顔とターンオーバーを整えるために適切な保湿をする。この2つを意識することで、新たな角栓ができにくくなるのではないだろうか。
昨今は“こすらない美容”ブームで、肌の摩擦を最小限に抑えている人もいると聞くけれど、多少こすることで物理的に角栓をオフすることができます。もちろん、肌が動くくらいゴシゴシするのは避けるのが無難。
角栓崩壊の基本は、タンパク質と脂汚れをほぐして溶かしだすこと
岡部さん
角栓は古い角質(タンパク質)と皮脂が混ざり合い年輪状になったものだとお伝えしました。角栓崩壊コスメには、肌を傷めずにこの2つを溶かしだす通称「トリス」と呼ばれる成分が配合されています。トリスが角栓に素早く浸透し、タンパク質を緩めて、その後皮脂も溶かすことで、無理なく角栓を崩壊させることが叶いました。通常洗浄成分として使われていない成分ですが、このテクノロジーは花王が発見したもの。物理的に吸引したりはがすしたりするアイテムもありますが、肌を傷めないで角栓を溶かしだすことができるようになったのはうれしい限りです。そのほかにも、クレイや炭は吸着効果があるので角栓のオフをサポートしてくれるでしょう。また、角栓の原因となる皮脂を抑える「ライスパワーNo.6」が配合されたコスメや、ターンオーバーを正常に整えるビタミンCレチノール、ナイアシンアミドを取り入れることで角栓ができにくい肌に近づきます。
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角栓崩壊コスメほぼ全部見せ!
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