キラキラの笑顔で「楽しかった!」という名言を残して、宝塚歌劇団を退団した星組元男役スターの天寿光希さん。あまりにもその存在感が大きすぎたため、天寿さんのファンはもちろん、星組、そして多くのタカラヅカファンの間で、【天寿光希ロス】というパワーワードが生まれてしまったほど。タカラヅカを退団してもまっすぐ、そしてキラキラと輝き続ける天寿さんは、いま、「自分を見つめなおしている真っ最中」と話してくれました!
10月10日=“てんてんの日”にInstagramを開設して新しいスタートを切った天寿さん。VOCEも“てんてんの日”をお祝いするべく、宝塚歌劇団に対する想い、そしてミライのこと、さらにみんなが熱烈に知りたかった天寿さんの美しさの秘密に、全3回のロングインタビューで迫ります! 記事の最後には未公開カットもたっぷりお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。
実家の秋田に帰省して、
徹底的な土いじりからスタート
天寿光希さん(以下 天寿さん)
実家のある秋田県に戻って、土いじりをしたんです。庭を剪定した、というのが正しいですかね(笑) 草むしりから全部やりましたよ! 8月だったから炎天下だったし、本当に暑かったんですけど、そんなことは、この20年間まったくできなかったんです。元々日光アレルギーを持っていてすぐに湿疹が出てしまうので、“次の日のことを考えないで生きる”ことができなかったんです。
VOCE編集部
土に触れることってなかなかないから、気持ちがリセットされそうですよね。
天寿さん
そうなんです。土いじりをしたときに、土って温かいし、雑草を抜くとダンゴムシが出てきたりして(笑) ああ、見えないところにこんなにも生き物が生きているのかと改めて感動して、もっともっといろんなことが知りたいなぁと。“生きていること”を体感できて、すごく楽しかったんです。
VOCE編集部
翌日のことを考え続けて生きてきた、というのは舞台人ならではですね。二日酔いでも会社に何とか出勤できればOK!という人もいると思いますから(笑)。
天寿さん
それは人生を楽しんでいるということです。本当に素晴らしい。それだけ“自分”があるんですね。今やりたいことに思いっきり一生懸命になれるんですから。
VOCE編集部
ほかに行かれたところはありますか?
天寿さん
茨城県の御岩山に登りました。それから、宮古島。宮古島では海に潜ってシュノーケリングをして、ウミガメを見て……。宮古島にはずっと興味がありましたから。
VOCE編集部
シュノーケリングとかって在団中にはできないんですよね、きっと。
天寿さん
ダメというわけではなないのですが、なかなか積極的にはできませんでしたね。
VOCE編集部
退団するまでお父さんともお兄ちゃんとも一緒に歩いたことはなかったと、別の元タカラジェンヌさんから聞いたことがあります。
天寿さん
誤解されてしまうとお互い悲しいですからね。夢を見ていただくのがお仕事なんです、きっと。現役時代に無意識のうちに我慢してきたこと、そのときできずにやりたかったことを今やっている感じですね。
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天寿光希さんがこれから挑戦したいこと!