「現場がすでに懐かしい!」という本音も。
いまはいろんなことに挑戦したい時期。
VOCE編集部
先ほど、本を出せそう!って言いましたが、天寿さんなら小説とかも書けそうですよね。
天寿さん
小説……。いいですね。夢のひとつです(笑) 私、ハマったら徹底的にハマるタイプなんです。一度ハマったら、もうそれだけでよくなっちゃう。突き詰めたいんですよね。だから、この20年間ずっとハマり続けてきたのが“お芝居”なんです。
VOCE編集部
努力家なんですね。
天寿さん
いや、努力家……なのか?(笑) 自分の思考の癖でいつもいい意味で「裏切り続けたい」と思ってしまうところがあります。お客さまの期待もそうですが、ときには自分自身もいい意味で裏切りたい。「今日はこんな天寿光希が出てきちゃった」と自分でも驚くくらいの。そんな気分で楽しく挑むと、楽しい気持ちで限界突破できるんじゃないかなぁと。
VOCE編集部
こうやってお話を伺っていると、天寿さんはいろんな引き出しを持っていらっしゃるから、いつまででもお話を聞いていたくなります。
天寿さん
私もおしゃべりするのが大好きなんですよ。だから、司会業とかMCとかやってみたい! 回すのも大好きだから(笑) 基本的に“人”が好きなんです。その人のいいところ、素敵なところをどんどん引き出したくなっちゃうんですよ。
VOCE編集部
いいですね! 天寿さんはコメディエンヌでもあると思っていたので、司会業、向いていると思います。
天寿さん
エマエージェンシー(編集部注:宝塚歌劇団・専科の英真なおきさんが星組在籍時代に結成した、星組内の余興をするチーム)的な?(笑) コメディは実は一番難しいんですよね。在団中は余興も全身全霊でやらせていただきました。楽しかったぁ(笑) 現役のときは『歩くマイナスイオン』と自己紹介していましたが、今の自分のキャッチコピーは『歩く幸せ乙女』です(笑)
VOCE編集部
『歩く幸せ乙女』! 素敵!
天寿さん
『紅5』のときにグリーンという色をいただいて、自分は癒やし系に徹しようと思っていたんです。本当の自分とはちょっと違っていたところもあるかもしれませんね……(笑) 今日は思いっきりスイッチが入っていますから、いろんな【天寿光希】が出ていると思います!
VOCE編集部
本日の撮影はどうでしたか?
天寿さん
えええー! もう、それはそれは本当に、すっごく楽しかった! 自分を表現するのって自己プロデュースですよね。だから私は多分【天寿光希】をプロデュースするのが好きなのだと思います。今日は皆さんが一緒にいろんな撮影イメージを考えてくださり、そこに自分をアジャストしていくのもすごく楽しかった! 初めましてのカメラマンさんでしたし、この空気、このライブ感は現場でしか味わえないと改めて思いました。最高ですよね。奇跡のショットが生まれたんじゃないですか?(笑)。
VOCE編集部
天寿さんの幅の広さを改めて思い知らされました!
天寿さん
皆さんが盛り上げてくださったからです~。 「ああ、現場にいる」って実感できました。撮影中もすごく褒めてくださって、でもその言葉ひとつひとつが恥ずかしくもあったのですが……(笑) 皆さんが上げてくださっているこの空気感は、もう「現場でしか味わえん!」って。とにかく嬉しかったです。
VOCE編集部
現場がすでに懐かしいんですね(笑)。
天寿さん
はい(笑) 懐かしいです。やっぱり人が好き! 自己プロデュースも楽しいですけど、誰かほかの人をプロデュースしていくのも楽しそうだなぁと思ってみたり。世界がどんどん広がっていってますし、こうやってお話しすることでさらに広げていっているのを、実感しています!
土いじりにシュノーケリング、登山と、退団後の毎日をアクティブに過ごしている天寿さん。これからのことは「未定なんです」とおっしゃりつつも、「やっぱり現場が好き!」と今回の撮影を心底楽しんでくださった様子。実はこの写真撮影のために、「美容雑誌やメイク系YouTubeを見て研究してきました!」と言ってくださっていた天寿さん。次回は今回披露してくださったセルフメイクとスキンケア事情を紐解きます! 近くで見てもモチモチでうるうるだった天寿さんの美肌の秘訣は? 第3回目のインタビューもお楽しみに!
天寿光希さんの美しすぎる未公開カット!
【天寿光希さん・プロフィール】
天寿光希(Mitsuki Tenju)
秋田県秋田市出身9月10日生まれ。2005年に91期として宝塚歌劇団に首席入団、花組公演『マラケシュ・紅の墓標/エンター・ザ・レビュー』で初舞台を踏み、その後星組に配属。端正な美貌とキレのあるダンス、そしてどんな役柄も完璧にこなす巧みな芝居魂が評価を受け、星組で長年にわたって人気男役スターとして活躍。2007年には紅ゆずるをリーダーとした『KURENAI5』というユニットに参加、カッコいいだけでなくコメディエンヌとしての才能を開花させる。2022年7月24日『めぐり会いは再び next generation/Gran Cantante!!』東京公演千秋楽をもって、惜しまれながら宝塚歌劇団を退団。退団公演では自身初となるエトワールを務めた。
撮影/城健太(vale.) 取材・文/前田美保
Edited by 三好 さやか
公開日: