「化粧品と美容医療の境目がどんどん曖昧に」
医師
友利新先生
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スキンケアの悩みに丁寧に応える、動画公式チャンネルが大人気。化粧品にも造詣が深い。
「エイジングの核心に迫る名品が増えてきました」
美容コラムニスト
近藤須雅子さん
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化粧品の機能や成分、美容医療まで、幅広い知識を持つ、ビューティ界の生き字引。
化粧品の領域が、ここまできた!
ハリケアの躍進が止まらない今季。美容医療に近づいたといわれる進化ぶりについて、スキンケアを知り尽くすお二人に語ってもらった。
友利先生
昔は化粧品でたるみケアって、あまりうたわれていなかったですよね。
近藤さん
今はいろいろな会社が、その最後の難関に挑むようになってきました。
友利先生
進化していますよね。各ブランドがさまざまな研究機関と共同研究したりして、知見が深掘りされていますし。
近藤さん
エイジングの核心に迫る名品が増えてきたという印象です。たとえば(1)エイジング進行の重要なファクター、老化細胞の増加を抑える、(2)老化細胞の悪影響=炎症の広がりを抑制する、(3)幹細胞を活性化して細胞増殖を高め、老化細胞を圧倒する、(4)ヒアルロン酸などの高浸透で肌の生理機能を上げる、というように。
友利先生
以前は化粧品と医療に乖離があったじゃないですか。それが資生堂のビオパフォーマンスなどを見てもわかる通り、境目が曖昧に。
近藤さん
抗老化医療とも境界が曖昧になっていますね。
友利先生
ビオパフォーマンスの話ですが、医療でヒアルロン酸を注入するといえば、昔は顔のへこんだ部分に入れていたのが、今は全体的に自然に入れてふっくらさせるのがトレンドなんですよ。化粧品も同じ方向を目指しているのが面白い。
近藤さん
免疫細胞の一種、マクロファージのバランスを整えてコラーゲン代謝を高める、エリクシールもいいなと思います。
友利先生
マクロファージは免疫機能を司るものと認識していたんですが、こんなふうにコラーゲン産生にも関わっているという知見は興味深いと思いました。また、年齢を重ねると、肌がコラーゲンを分解したり、つくったりする機能が落ちてくる。そうしたもともとの機能をちょっと後押ししてあげるという考え方もいい。
近藤さん
スローダウンした本来の働きを助けて整えるということですよね。それから今、感じるのは、高機能でもテクスチャーがよくなったということ。
友利先生
薬ならテクスチャーはどうでもいいんですよ。けれども、化粧品は違う。感触や香りで五感に働きかける、それが効果につながる面があると思うんです。
近藤さん
絶対ありますよ! 私、この仕事をしていて、さまざまな優秀化粧品を使ってきたおかげだと思うけど、若い頃に予想していたほど肌はたるんでいないんですね。親世代の60代と今の60代では確実に違う。30代の人が過度に頑張る必要はないと思うけれど、長くケアしていれば10年後、20年後に違うのは確かかと。
友利先生
やっぱりコスメの力ってすごいとつくづく思います。
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