■どうして白髪ができるの?
生まれたての髪の毛は、実はどれも、色がついていない無色透明。髪を生み出す毛母細胞に、メラノサイトからメラニン色素が送られることで初めて、髪の毛に色がつくのです。このメラニン色素が何らかの原因で作られなくなると、髪の毛に色がつかず、光を反射して白く見えるようになります。これが、白髪です。美肌にとってはシミをつくりだす敵のように思われるメラニン色素は、髪にとっては、とても大切な存在なのです。
■白髪ができてしまう原因
メラノサイトが、加齢や遺伝によって機能が低下したり、数が減少したりすることで、メラニン色素を作れという命令を発せなくなることで白髪になると言われています。それ以外にも、毛根への酸素や栄養の供給が不足して、白髪になることも……。酸素や栄養不足になる原因としては、喫煙や睡眠不足、ストレス、栄養不足などがあげられます。
■白髪を見つけてしまった時の対処テクニック
【1】絶対に、抜いてはダメ!
毛を無理にひっぱって抜くと、毛母細胞を傷つけてしまい、髪の毛の成長に影響を与える可能性があります。ひとつの毛穴からは2~3本の髪が生えているので、毛母細胞を傷めてしまうと、他の毛も白髪にしてしまう恐れがあります。さらに抜き続けると、その毛穴から髪の毛が生えてこなくなる危険もあるので、絶対に抜くのはNG!
【2】白髪ができた場所をマッサージ!
頭皮の硬さが、白髪の原因になっている場合があります。白髪を見つけたら、その場所をマッサージして、しっかりもみほぐしましょう。血流をアップすることが大切です。頭皮用の美容液やスプレーなど、専用のケア用品を使うこともオススメ。
【3】白髪は抜かずに、短くカット!
数本の白髪だけが気になる場合には、白髪ではない他の毛も切ってしまわないように注意しながら、白髪を1本ずつ上に持ち上げて、毛の根本ギリギリを狙ってカットしましょう。ハサミは眉毛用などの先が細いタイプを使うと良いでしょう。
※1本1本カットするのでは間に合わないほどの量の白髪がはえてきた場合
グレイカラー(白髪染め)も検討しましょう。白髪の本数があまり多くない場合には、通常のファッションカラー(おしゃれ染め)で全体を明るく染めることで、白髪を目立ちにくくすることができます。
■白髪を効果的に予防する方法
【1】生活習慣を見直す!
体にいい生活習慣は、髪の毛や頭皮にも良いことだらけです。細胞の活性を促すビタミンを壊してしまう喫煙、血行不良を引き起こす睡眠不足、メラニン色素の生成に影響を及ぼすストレスや栄養不足は、すべて白髪を増やす原因になります。生活習慣に問題アリ、という自覚があるのであれば、今すぐに見直してみましょう。
【2】髪によい栄養を摂る!
髪の毛を構成するタンパク質や、毛母細胞やメラノサイトの働きを活性化させる栄養分を積極的に摂るようにしましょう。白髪の予防に限らず、キレイな髪を作るには、栄養豊富でバランスのとれた食生活が大切です。
<髪によい栄養を含む食材>
●タンパク質=肉類、魚介類、卵、牛乳、大豆製品など
●亜鉛=牡蠣、レバー、いわし、ナッツ類など
●ビタミンB=豚肉、レバー、うなぎなど
【3】頭皮の血行を改善する!
毛根へ酸素や栄養をしっかりと送り届け、不要なものを排出させるためには、頭皮の血行を良くしておくことが重要です。頭皮のマッサージ、適度な運動、お風呂で湯船につかるなどに効果が期待できます。血流を促して巡りをよくする頭皮用の美容液や、頭皮を活性化させるドライヤーを使うのもオススメ。
どの方法も髪や頭皮によく、大切であることはわかっていても、日々実践するのはなかなか難しいもの。でも実はどれも、ヤル気になりさえすれば、特別な道具を用意しなくても、誰にでも今すぐ始められるものばかり。今すぐはじめた人から、将来の白髪の量に差が出るかも!
取材・文:地曳久美子
Edited by VOCE編集部
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