目次
教えてくれたのは……
メディカルトレーナー
夏嶋隆さん
動作解析専門家。大阪体育大学サッカー部、関西国際大学サッカー部トレーナー。自身の怪我をきっかけに手技療法の道へ進み、その経験をもとに科学的アプローチを背景にした動作解析の専門家として活動を始める。アスリートからの支持も絶大で、指導を受けて活躍する現役プロ選手はサッカー界だけでも30名以上にのぼる。メディア出演や著書も多数。
「疲れたからストレッチ」の前に、「正しい方向に動かす」ことを意識すべし!
私たちがこりや疲れを感じたときに、真っ先に頼りたくなるのがストレッチ。でも、ちょっと待って!「ストレッチってこんな感じでしょ」って、なんとなく行っていませんか? やみくもにグイグイ動かしているだけだと、せっかくの時間がもったいない。正しい解消術をマスターすることが急務です!
夏嶋さん
どこかの部位に違和感があると、ストレッチでとにかく筋肉を伸ばそうとする人が多いですが、やり方を間違えると悪化させてしまう可能性も。
縮まってしまった筋肉は伸ばす、伸びてしまった筋肉は縮める。それが、疲れをとるための重要なポイントです。ただでさえ伸びている筋肉をさらに伸ばしても、痛みが強くなる危険性が増すだけ。正しい方向へ動かすことを意識しましょう。
日頃から疲れがとれないと感じているのなら、ぜひ次からの3つの動きを取り入れてみてください。自分のクセを見直すきっかけにもなりますよ。
ふくらはぎの疲れを解消!
この状態を1分キープすればOK!
ふくらはぎが疲れているときは、椅子に座った状態で片足を上げ、足首をバレリーナのように思いきりピーンと伸ばし、さらに足の指をグーの形にギュッと握ります。この姿勢で1分間キープし、終えたら反対側も同様に。足を上げるのが難しいようなら、足の指を思いきり握って開く“グーパー”の動きを10セットやるだけでも◎。
というのも……
歩いているときや座っているとき、人は知らず知らずのうちに、足首を“鋭角”に曲げる動きや姿勢をとっています。人体の構造上、足首を鋭角にするとふくらはぎに負担がかかり、筋肉が緊張。疲労物質が残りやすくなってしまいます。また、足指のつけ根を折って椅子に座っていると、ふくらはぎへの負担は絶大です。そこで大切なのが、縮こまった足首の前面をしっかり伸ばすとともに、普段うまく使えていない足の指を鍛えること。ふくらはぎのダルさやむくみを感じやすいのなら、ぜひ日々のルーティンに!
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背中が痛い……そんなときの解消法は?