【ガミースマイル、口の歪み】解消法を専門医に聞いてみた！

寺島先生

ガミースマイルとは、笑ったときに歯茎が広く出る状態を意味するキーワードです。3ミリ歯茎が出ると……と定義づけている人もいますが、医学的にそういった決まりはありません。笑ったときに理想よりも歯茎が見えるのは、上唇（じょうしん）を上げる上唇挙筋（じょうしんきょきん）や上唇鼻翼挙筋（じょうしんびよくきょきん）といった筋肉が強く働きすぎるのが一つの理由。上顎（じょうがく／上あごのこと）が大きいという骨格的な問題の場合もあります。もうひとつ、歯に歯肉がかぶさり、歯茎の面積が広くなる（歯が小さく見える）というケースもあります。

是枝先生

歯が前に出ていることで歯茎が余分に見えている場合があります。ですが、私が知る限り、上唇を引き上げる筋肉の動きが強いことが原因として一番多いと感じます。いわゆる“口ゴボ”といわれる、骨格が前に突出するなど、骨格が関わっている場合もあります。

寺島先生

歯茎が見えてしまう理由によって治療方法は異なります。筋肉の働きが強い場合には、ボトックス注射を用いた治療を取り入れるのがポピュラー。ボトックスの働きで筋肉の働きが抑制されるため、上唇を引き上げる力や、めくれ上がる動きをゆるめることができます。これがもっともライトな方法ですが、症状によっては筋肉を切除することもあります。

そのほか、歯肉がかぶさっている場合は、余分な歯肉を切除する手術を。上顎が大きい場合には、上顎の骨を切る外科手術が必要になります。

ボトックス注射は注入量を見誤ると上唇が動かなくなるなど不自然な印象に。ナチュラルに仕上げるにはドクターの技術が問われます。また、外科手術が必要になるとダウンタイムも長くなり、万が一のときにはリスクも大きくなるので慎重に病院を選びましょう。

是枝先生

歯茎が出ることが気になるならば、ボトックス注射や骨や歯肉を切る手術をするのが解決への近道となります。歯が前に出ていることで起こるガミースマイルについては、歯列矯正で治る場合もあります。

是枝先生

日本を代表する俳優さんにもガミースマイルの方がいますが、とても素敵な印象を持たれています。歯茎が出ることが問題ではなく、歯茎の色が気になるという可能性にも注目してほしいところ。さきほどお話しした俳優さんの歯茎はとても健康的なピンク色なので、見た目にヘルシーな印象を与えます。ですが、紫色のくすんだ歯茎では見え方が変わってきますよね。歯茎の見える面積が広いからこそ、色の印象はその人の魅力にも影響しかねません。歯茎は、薬剤やレーザーでトーンアップできる時代です。興味のある方は、歯科医にご相談してみてはいかがでしょうか。