いくつもの香料を組み合わせて世界に一つだけの香りをつくりに来た圭さん。好きな香り同士をブレンドするだけでは心にフィットする仕上がりにはたどり着かない。そんな工程のもどかしさも“調香”の魅力。
“心地いい”を追い求めたら、セレブ風の香りができました
調香の感想を一言で表すと“難しい”! ベルガモットやオレンジをベースに「この香りのニュアンスもあったらいいな」って本能で感じる香りを足していったところ、それだけではうまくいかなくて。でも「これを柚子に替えたらいい感じになるかな」みたいに自分の心と対話しながらブレンドを進めていったら、いつもこの香りに包まれていたいって心から思える、リラックスできる香りが完成しました。この香りに名前をつけるとしたら“海外セレブ”かな。なんかちょっと高級感、出ちゃって(笑)。
普段、香水をまとうことはほぼないですが、車の中や寝る前にアロマをスプレーすることは結構あって。気分をリセットしたり、リフレッシュするためのスイッチになるんです。今日つくった香りも早速活用していけたらと思います。ちなみに僕自身はウッディ系の香りが好きで、女性に対していい香りだなって思うのは断然、お風呂上がりのシャンプーみたいな清潔感のある香り。王道だけど、さりげなくいい香りって、結局魅力的だと思いませんか?
「これ、ずっとかいでいたいくらい好きかもしれない……」
「このニュアンスを足したらもっといいカンジになるかも」
「よし、足すことに決めた! ここは大胆に調合してみます」
「ちょっとわからなくなってきた。コーヒー豆で一旦、リセット」
「ようやく好きな香りに仕上がってきた気がする」
「次は誰かにプレゼントする香りをつくりに来られたらいいな」
【PROFILE】
たなか・けい 1984年7月10日生まれ。東京都出身。俳優として映画、ドラマなどで話題作に次々と出演するほか、バラエティ番組でも活躍。現在、出演する連続ドラマ『ブラックポストマン』(テレビ東京系)が毎週金曜20時から放送中のほか、映画『Gメン』(全国東映系)が8月25日(金)より公開。
撮影/川﨑一貴(MOUSTACHE) ヘアメイク/SHIGE スタイリング/伊里瑞稀 取材・文/石橋里奈
Edited by 松本 薫
公開日: