連載 長井かおりのメイク教科書

メイク崩れを防ぐ正しい【朝のスキンケア】を長井かおりが指南!

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メイク崩れを防ぐ正しい【朝のスキンケア】を長井かおりが指南!

メイクのことまで考えてスキンケアをしているのに「ノリ」も「モチ」もいまいちなのは何かがまちがっている証拠。崩れないメイクの達人、長井先生、正しい朝ケアを教えて!

崩れたくないからさっぱりケア」で損してます!

長井かおり先生が正す「朝スキンケア」の思い込み

長井かおりさん

ヘア&メイクアップアーティスト

長井かおりさん

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わかりやすい理論と誰でもマネできるテクで、好感度の高い旬なルックを提案。リアルニーズが高いお直し不要メイクにも定評あり。

「崩れる=油分のせいは思い込みです!

保湿が大事!とわかっていてもメイク崩れを恐れるあまり、特に油分に対して消極的になりがち。水分によるみずみずしくジューシーなツヤをキープして透けさせるために油膜はマスト。最後に残す油分の量さえ間違わなければいいんです。

水分+油分のガードがあれば、崩れないし、キレイ!

水分をたっぷり肌に入れ込むとハリが出てメイクのりのいいなめらかな表面に。油分を重ねるとその状態がキープされると同時に、表面がもちペトになることでメイクがピタッと吸いついて密着し、崩れにくく!

新野尾七奈さん

この“もちぺト”感が美しいベースメイクのもと!

指で触れるとズルッとすべったり、ヌルヌルしていたり、逆にサラサラしすぎもダメ。もちっと弾力があって、ペトッと吸いつくような状態がベースメイク前としては大正解!

もちっと弾力があって、ペトッと吸いつくような肌

長井かおり先生が喝! 3つのやりすぎケア

「短時間でキレイになりたい」との思いから、陥りがちな朝スキンケアの間違いをピックアップ。この3つのやりすぎを見直すだけでも、崩れにくくなり、仕上がりも断然美しく!

【あるある間違い1.】重ねすぎ

ヨレの原因に! 使うアイテムは基本5品までに収めて。

たとえば……

ブースター→化粧水→美容液→UVクリーム(UV乳液)→アイケアなど【計5品以内!】

「美肌になりたいし、乾燥崩れもしたくないと思うと、つい工程が増えがち。でも重ねすぎると分厚いスキンケアの層の上にメイクをのせることになり、ヨレたり、ズルッとなだれたり。そう考えると5品が限度。浸透を高めるブースターやUVクリームなどを活用すれば、朝に必要な潤いや防御力、崩れにくさなどすべて得られます!」

【あるある間違い2.】急ぎすぎ

浸透しきらず、モロモロを招きます。一工程ごとに一呼吸おいて!

「コーヒーを飲んだり……、ヘアセットをしたり」

スキンケアとベースメイクの相性のせいにしがちだけど、長井調べではなじませ方に問題あり。パパッと広げてすぐ次の工程に進むと、肌の中へ浸透する前に肌上で次のアイテムと混ざってとろとろの層を形成するイメージ。当然、モロモロや崩れの原因となるため、1品塗ったら、お出かけ準備を入れ込むなどして少し時間をおき、ぬるつきがなくなったのを確認してから次のステップへ」

【あるある間違い3.】下地に頼りすぎ

下地にはメイク効果のみを求めて! 「UVまでがスキンケア」と考えること。

\その日の予定で使うものをチョイス!/

時間がない/軽やかにしたい日→UVクリーム(UV乳液)+下地、長時間外出する/しっかりスキンケアしたい日→高保湿クリーム+日焼け止め+下地、一日中室内にいる日→クリーム(乳液)+UV下地でもOK

「UV効果を備えた下地もたくさんありますが、下地に求めるのは、あくまでもトーンアップや毛穴補整、化粧もちといったメイク効果であり、UV効果はあったらラッキーぐらいのおまけ感覚で。また下地は部分使いすることもあるため、UVは美容液の後などスキンケアの段階で顔全体に仕込むのが◎。その日の肌状態や予定で選んで」

長井流・朝スキンケア 全プロセス!

崩れない&美しいベースメイクの土台をつくる
水分が足りていなかったり、油分の膜が張れていないところから崩れてくるので、スキンケアは顔全体にまんべんなくなじませるのが鉄則。一呼吸おいてズルッとせずなじんだのを確かめてから次のステップへ。肌の状態を見て、触れて、確認しながら、理想の“もちペト”肌を目指すべし!

ブースターでめぐりUP!&貯水タンクをつくる

NAGAI'S ADVICE
NAGAI’S ADVICE

いきなり化粧水を入れ込もうとしても肌が硬くて入りにくかったり、乾燥していて何度もおかわりが必要だったり。そこでまずはブースターから。肌を和らげて潤いの通り道を確保することで化粧水の浸透をアップ。すみずみまで行き渡らせて溜め込みやすい肌に。


【これが定番!】炭酸の血行促進パワーで透明感までアップ!

【むくみが気になるなら】高濃度炭酸でもたつきスッキリ!

新野尾七奈さん/MEGLY Starter Kit使用

【敏感なときは】ゴワつきがちな敏感肌を鎮静しながら柔軟に

ここで一呼吸

化粧水を細部までジャブジャブ入れ込む

NAGAI'S ADVICE
NAGAI’S ADVICE

手のひらにたっぷりとって、顔を洗うようにジャブジャブ全体に行き渡らせ、頬など広い面はハンドプレス。さらに目を大きく見開いて目のキワにつけたり、ホーッの口をしてほうれい線になじませたりと、変顔しながらのばしてシワの溝の間や細部まで入れ込んで。


両手で押さえ込むように

両手で押さえ込むように

変顔しながら小鼻や目のキワまで

変顔しながら小鼻や目のキワまで

膜感が残らないテクスチャーを選んで!

【20代〜30代前半】肌をきちんと潤して貯水力アップまで叶う!

【30代後半〜】しぼみやシワが気になる肌をふっくらなめらかに

【敏感な日】刺激せず、たっぷりの水分でヒタヒタに潤す

ここで一呼吸

美容液で内側からツヤをUP

NAGAI'S ADVICE
NAGAI’S ADVICE

化粧水で与えた潤いをさらに高め、みずみずしいツヤを引き出すのが美容液。スキンケア観点だと肌悩み別で選びがちですが、メイクを考えると保湿力があり、サラサラでもベトベトでもないプレーンなテクスチャーのものが正解! 化粧水同様、細部までなじませます。


みずみずしく保湿し、かつプレーンなテクスチャーのものを

【これが定番!】いろんな悩みにマルチに効き、美肌指数を底上げ

【くすみが気になるなら】透明感を爆上げし、一点の曇りなき肌に

【敏感なときは】肌荒れや乾燥を鎮めて、ふっくらと

よりツヤを出したい日のオイルマッサージ

チョキで頬骨を流す→耳の下をグリグリ

美容液をオイルにスイッチ。ゲンコツで、輪郭をなぞるように、頬骨や眉骨は人差し指と中指ではさんで流し、最後に耳の下をゲンコツでほぐして首まで流す。

ここで一呼吸

油分でギュギュッとフタ&UVケアまで

NAGAI'S ADVICE
NAGAI’S ADVICE

乳液かクリームを手のひらに広げてからなじませ、こちらも変顔しながら細部まで行き渡らせて密封。肌状態やその日の予定によりますが、UVを兼ねた乳液やクリームを選べば工程がひとつで済むので、タイパ的にも崩れ予防的にもオススメです。


【時間がない/軽やかにしたい日】UVクリーム(UV乳液)

UVクリーム(UV乳液)3品

瞬時になじみ、みずみずしく!

ツヤが続く朝クリームの名品

日中の肌を考えた本格ハリケア

【長時間外出する/しっかりスキンケアしたい日】高保湿クリーム+日焼け止め

高保湿クリーム+日焼け止め2品

ウルウル感触で大気汚染もブロック!

濃厚なのに重くなくキュッと引き上げ!

【一日中室内にいる日】クリーム(乳液)+UV下地

クリーム(乳液)+UV下地2品

すぐにハリを与え、美容液処方で本気の肌育

色ムラや毛穴を隠し、透明感とツヤをオン

最後に“もちペト“チェックを!

何もついていない手の甲で肌に触れる

潤っていて、ぬるつかない“もちペト”になったらベースメイクへ!

何もついていない手の甲で肌に触れ、もっちり弾力があり、ペトッと吸いついてくればOK。“もちペト”感が足りなければクリームや日焼け止めを重ね、ヌルつきやベタつきがあるなら時間を少しおくかティッシュオフして、必ず“もちペト”にすること!

+αのケアはコレ

目元がシワっぽい日はマスト! アイクリーム

しっとりとなじんでピンとした明るい目元へ

アイクリームを境目がなくなるまでなじませる

境目がなくなるまでなじませて

顔全体ではなく目まわりのみ重ねるため、ここだけ厚みが出て境界線ができると崩れの起点になりがち。指でシワを開いてから入れ込み、境目がなくなるまでトントンなじませて。

むくみが気になるなら 頭皮ケア

絶妙な弾力感で頭皮に心地よくフィット

圧をかけてブラッシング

圧をかけて刺激を!

一呼吸おく時間を利用し、ブラッシングを。毛をとかすのではなく頭皮に刺激を与えるような気持ちで、頭皮に押し当て生え際から後頭部へ、後頭部から生え際へ動かせばOK!

撮影/榊原裕一(人物)、伊藤泰寛(静物) ヘアメイク/長井かおり(MAKEUPBOX) スタイリング/滝沢真奈 モデル/新野尾七奈 取材・文/楢﨑裕美

Edited by 佐藤 水梨

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