そのブランドは、私たちを心底キレイにしようとしているか?
特別寄稿
ビューティジャーナリスト
齋藤薫さん
最も深い利他の心を持つブランドとは?
ある時期から化粧品を選ぶ時、心の中でこう問いかけるようになった。「この化粧品ブランドは心底人をキレイにしようとしているか?」。うがった見方をすれば、化粧品会社にはやっぱり2種類ある気がするから。ビジネスを優先する企業と、あくまで人がキレイになることを優先する企業との2種類が。そこで、何を最優先にする企業なのかという本質を、見極めるようにようになったのだ。
もちろん化粧品会社ならば人をキレイにしたくて当たり前、しかしそこに多少とも利他の精神があるかどうか、そこなのだ。そういう意味で今、最も深い利他の心を持つのが、このアクセーヌなのではないかと思うのである。
多くの人たちが描くアクセーヌのイメージは、敏感肌にもきちんと対応する生真面目なブランドというものなのだろう。でもその成り立ちを紐解くほどに、これほど本気で人を救いたいとの強い想いを持つブランドはそうそうないことがわかってくる。
始まりは、アトピーが社会問題化した時
今から約50年前、皮膚のアレルギー、いわゆるアトピーが社会問題化した。子供だけでなく、大人になってもアレルギーに悩む人が増えてきたから。言い換えるならそれは、成長とともに解決していくような一過性のものではなく、体質としてずっと続くものだということがわかってきたからこその社会問題化。しかもその原因すら曖昧だった時代である。そこで大人肌のアトピーへ、本当の対策が必要になってきたのだ。
ちょうどその頃、医療用ファンデーションの開発を進めていたのが、このブランドの前身。当時ファンデーションによって色素沈着や化粧品皮膚炎を起こす人が増えていることを発見し、それこそが皮膚アレルギーであると、その原因物質である香料や色素、不純物を取り除くための研究開発に独自に取り組んでいたのだ。
そういう背景から、アレルギーの問題に対して、化粧品会社として初めて本格的に取り組むという役割を担ったことが、このブランドの始まりだったと言ってもいい。
そのスタンスは50年間変わっていない
そもそもアクセーヌというブランド名は、当時、皮膚科専門医が中心となって立ち上げた“化粧品による皮膚炎再発防止機構”がアレルギー コントロール システムの頭文字をとって「ACS」と名づけらたことに由来する。このシステムの化粧品部門として、「ACSEINE」アクセーヌを名乗ったという。
もう生い立ちからいって、普通の化粧品ブランドではない、悩める肌をいかに助けるか、そういう想いから始まったブランドなのだ。しかも素晴らしいのは、50年経った今もそのスタンスは全く変わっていないこと。
想像してみてほしい。この50年は日本の化粧品市場が、とてつもない成長を見せた半世紀。技術も実績もあるアクセーヌなら、その気になればどんな化粧品も作れたはず。次々訪れるトレンドに乗ってヒットを狙うこともできたはず。でもアクセーヌの意志は固かった。いやそれどころか、悩める肌を救う、困った人を助ける、そういう目的で化粧品を作り続ける使命感は、この50年、増すばかりだったと言っていい。
だから言い換えるなら、この激動の時代、とりわけ新旧交代の激しい化粧品市場にあって、全くもって唯一無二の強烈な存在感を放ちながら生き続けてきたのも、時代に紛れることなく、信念を貫いてきた結果なのだ。そして何より、悩める肌のために作ったADコントロールローションが、今なおロングセラーとして愛され続けている事実。そこにアクセーヌの全く濁りのない利他の精神が見えてくる。
敏感肌を鍛えて励ます化粧品を、いち早く打ち出した
そもそもこのAD コントロール ローション、敏感な肌をただひたすら“事なかれ”でただそっと守るだけではない、リスクを最小限にとどめた上で、清潔にすることと肌を根本から潤す高保湿の組み合わせで、肌を鍛えていくようなプラス思考を持っていたこと、それはこの時代にあってはむしろ稀有なアプローチだった。
今でこそ、敏感肌用のコスメも“肌を鍛える方向”に向かっているけれど、以前はただリスクを減らしていくこと、低刺激であることの方が重要とされていたから。しかしアクセーヌは最初から、守るだけでなく、励まし立ち上がらせたいというこだわりを持っていた。だから、深く悩める肌にとって、救世主的な存在となったに違いない。そういう前向きさを持った一品だからこそ、今もロングセラーであり続けるのである。
しかもアクセーヌは、次々に攻めの戦略を打っている。もしも“守るだけ”がテーマであったら、ずっとひとつのところにとどまっていただろう。でも“克服させること”がテーマだから、まさにあの手この手で、マイナスをゼロ止まりではなく、プラスにまで転換させる提案を続けている。
このAD コントロール ローションをひとつの核として、例えばさらに大人ニキビに悩む肌への解決シリーズや、肌のバリアを育てるシリーズ、またデリケートな肌にとっては深刻な、UVケアの研究や、アレルギーを起こしにくいベースメイクへの処方作りなどを、独自に、果敢に進めてきた。敏感に悩む肌にしっかりと寄り添って、派生する悩みのひとつひとつに本当に丁寧に取り組み、独自の解決法を生み出していく“研究肌”の極めて知的なブランドなのだ。
健康肌と敏感肌の間をさまよう肌に絶大な支持?
一方で、敏感肌というまではいかない。でも時々敏感に傾くほど、ひどく乾く肌のためにモイストバランスシリーズを作った。これが、大ヒット。モイストバランス ローションは、むしろ健康な肌がこぞって使うような普遍的な逸品として、これもまた唯一無二の存在感を見せつけている。
本当にこの一品、美容界でも支持が厚い。次々移り変わっていくローショントレンドを横目に、このモイストバランス ローションに頼り続ける美容のプロが少なくないのだ。どんな肌をも安心させてくれるような類い稀なバランス感覚と癒やしの力を、プロならばこそ感じるわけで、これもまた、アクセーヌが目先の流行にとらわれず、私たちの肌の声をきちんと聞いてくれていた証なのだ。
どんな肌にも不安定材料がある。どんなに健康な肌だって揺らぐ時がある。だから健康肌と敏感肌の境目は、明確ではない、とてもファジーで、移ろいやすいものなのだ。でも多くの人はそれに気づかず、自分の肌タイプを決めつけがち。だからお手入れにズレが生じてくることもあるはずで、その結果、肌が本当に不安定になってしまうという仕組み。そんな時にこそ、ある意味本能的にアクセーヌに頼り切る人が少なくないのだ。
そして、そういう時にこそマイナス材料を減らしてプラス材料を増やして、肌を見事に安定させてくれる“肌の安定剤”のような役割を担ってくれるのが、このローションなのである。
誰もこのブランドの悪口を言わない。みんな感謝してる
いやもっと言えば、例えば私にとっては肌の精神安定剤のような存在。自分の肌に対して、揺らぐ肌に対して自信がなくなった時、アクセーヌの潤いは肌を安定させてくれると同時に、自信を取り戻させてくれる。だから気持ちまで安定するのだ。まさに悩める肌も肌トラブルを諦めてはいけないという励ましのスタンスが、すべてのアイテムに息づいているのである。
そういうマインドが根底にあること、それは“人を心底キレイにしよう”とするだけにとどまらない、心身ともに健康に導いて、人々を本当の意味で幸せにしたいという、とても大きな使命感を持ったブランドである証明とならないか。いやそれがなかったら、もっと別のブランドになっていたはずだ。
もしも、化粧品ブランドの好感度調査みたいなものがあったなら、あるいはまた信頼度調査のようなものがあったら、アクセーヌは間違いなくトップランクに位置づけられるのだろう。そもそも、このブランドの悪口を聞いたことがない。みんなこのブランドが好き、なんだかみんなが感謝している。そういう化粧品ブランドって、実は稀有。それがアクセーヌなのだということを知ってほしい。究極の肌想いブランドは、逆に最も愛されているということを。
※メラニンの生成を抑えシミ・ソバカスを防ぐ
提供/アクセーヌ
0120・120・783
www.acseine.co.jp/
撮影/nara(vale./人物)、大原敏政(aosora/静物) ヘアメイク/高丸瑞加(Ari・gate) スタイリスト/佐々木美香 取材・文/穴沢玲子、楢﨑裕美 構成/大木光
Edited by VOCE編集部
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