教えてくれたのは…
ヘアメイクアップアーティスト
金澤美保さん
多くの雑誌をはじめ、映像、ライブなど幅広いジャンルで活躍中。わかりやすいメイク理論とテクニックで、誰でもすぐに実践できるメイクのコツを寄り添いながらやさしく指南。
TikTokでも悩んでいる声が続出! 20代でも気になるゴルゴ線
「ゴルゴ線 消し方」などと、TikTokでも多く検索されているゴルゴ線。どうやら20代でも気にしている人が多い模様。
そして今回モデルとして登場するのは、VOCEエディターの髙橋ミチル(27歳)です。日々の姿を見ているとそこまで気になるレベルではないものの「写真を撮ると、目の下にゴルゴ線が濃く出ることがあり、焦ります……」という彼女の姿がこちら。
これは、まさに、まだ浅いけれど、状況によって浮き彫りになる“20代のリアルゴルゴ線”という印象が。金澤さんによるゴルゴ線消去メイクでどこまで変化するのか!? 早速、プロセスを紹介。
ゴルゴ線の隠し方5ステップ&アイテムを徹底解説!
1 顔全体に下地を塗る
金澤美保さん
ゴルゴ線をカバーするために複数のアイテムを重ねるため、崩れにくいメイク下地を選ぶのが正解。
使ったのはこれ!
優れた崩れ防止力でおなじみのメイクベースの秋冬版。乾燥しやすい環境下でもしっとり感を維持しながらもテカリしらず。
2 毛穴や凹凸を整えるプライマーで肌表面をフラットに整える
①フラットプライマーを指先で優しくなでるようにごく少量を取る。②ゴルゴ線の始点(目頭あたり)から目尻まで、指先をトントンしながら塗っていく。塗ったエリアがフラットになるまで①~②を繰り返す。
<POINT>
フラットプライマーは少量ずつ指に取り、薄い膜をかけるように塗り重ねるのがコツ。一度にたっぷり塗布するとメイク崩れの原因に。
金澤さん
多くの場合、ゴルゴ線と下まぶたのたるみラインがかぶり、溝の存在感が強くなっています。ゴルゴ線がはじまる目頭あたりから下まぶたの凹みをフラットプライマーで整え、肌を“整地”するだけで、実は“ゴルゴ感”をずいぶんと減らすことができます。
使ったのはこれ!
次に重ねるベースメイクの仕上がりを高めるために土台を均一に整えるベース。「フラットプライマーの中で人気も実力も圧倒的。乳液とクリームの間のような質感で肌になじみやすく、スキンケア感覚で使えるのに、肌をフラットに見せるカモフラ効果は確か!」(金澤さん)
これもおすすめ!
770円で悩ましい凹凸を修正できるスフレ状の部分用下地。ふんわりとした軽いベースを塗ると、凹みが目立たなくなるからベースメイクの仕上がりがワンランクアップ。皮脂抑制パウダー配合でテカリも予防。「お手頃なのでフラットベースビギナーにもおすすめ」(金澤さん)
3 シワ改善ファンデでプリッとハリを出す
下まぶた以外の全顔にファンデを塗り広げる。次に下まぶたにも少量を指先でトントンと塗る。
<POINT>
ハイカバーファンデなので全体的に薄めでOK。厚塗りになるとゴルゴ線が地割れする恐れがあるので注意を。
金澤さん
ゴルゴ線は年齢によるゆるみにも関係しています。そのため、アンチエイジングに特化したピンッとしたハリが出るようなファンデが頼りに! さらに、シワ改善機能搭載のものであれば、使い続けることでゴルゴ線の改善に期待が持てるのも利点です。
シワを改善する有効成分、ナイアシンアミドを配合。「肌にピタッと密着してキュッとなるコルセットっぽい使用感で、みずみずしさとハリ感が見て取れます。ゴルゴ線を隠すなら、ファンデはシャバシャバ系のテクスチャーよりもこれくらいしっかり感があるのが理想的です」(金澤さん)
4 リキッドコンシーラーで目の下に明るさを盛る
写真のガイドラインのように、リキッドコンシーラーを、目頭下のゴルゴ線の始点に塗り、目尻側に向かって線を少しずつ長くしながら下まぶた全体に塗る。このとき、付属のチップを下から上に動かして塗る。スポンジでトントンしながらなじませる。
<POINT!>
指でなじませるよりスポンジを使うほうが簡単にキレイに均一になるのでおすすめ。
金澤さん
肌色より少し明るいリキッドコンシーラーを使い、目頭や目の下に明るさを出すことで下まぶたに人の視線が集まるようなります。さらに、ゴルゴ線付近に影を落とさないことで溝の印象をやわらげるという視覚的な効果を狙っています。
使ったのはこれ!
2種類のオイルが叶えるストレッチ効果によって動きの多い目元にも見事にフィット。肌のよどみがパッと消え、立体感ももたらし、美肌印象を高める。「みずみずしくて、目元の小じわなどにも入りにくい質感は、誰にでも使いやすいはず!」(金澤さん)
5 固形タイプのコンシーラーでゴルゴ線上のシミや色ムラを消去
チップの先端にコンシーラーを少量取り、ゴルゴ線上の消したいシミや色ムラの上にスタンプ置きしてピンポイントにカバーする。
<POINT1>
修正液の感覚なので、コンシーラーを塗ったあとなじませず、点置きするのがポイント。コンシーラーの輪郭が浮き、悪目立ちするのは、量を塗りすぎているか、色が合っていないので調整を。
<POINT2>
色素トラブルの種類によって消えやすいコンシーラーの色が異なるため、複数の色が入ったコンシーラーパレットだと調整でき、便利。
金澤さん
ゴルゴ線の上にシミやくすみなどの色ムラが重なると、凹みが深く見えがち。ゴルゴ線を強調する色素問題は確実に排除することが大切です。
使ったのはこれ!
ヘアメイクなど多くの美プロが支持するのが1つで色素問題から凹みまで網羅する配色と質感のすばらしさ。そこに加えて極小チップも高評価の対象に。「スタンプ塗りすれば、濃いシミも消せる。このコンシーラー&チップは手放せない存在」(金澤さん)
今回のスタジオ撮影ではライトが強いため、そこまでBEFOREでもくっきりと目立つことはありませんが、確かに存在はしていた髙橋のゴルゴ線が、金澤さんの視覚的な効果を盛り込んだテクで影を潜めているのがわかります。ゴルゴ線の溝を物理的に消し切ることは難しくても、そこにあっても注目されないものになり、“ゴルゴ線などない人”という印象に!
今回ご紹介したメイクテクを施しても写真を撮るときに「どうしてもゴルゴ線が目立つ」という人は、ライトの位置を見直すのも手。真上にライトがあるとどうしてもたるみ影が濃く出やすくなります。「写真を撮るから明るいところへ行こう」とライトの下に移動するという“あるある行動”がゴルゴ線を強調している可能性も! ライトを正面から浴びるようにすると目立ちにくく。
撮影/伊藤泰寛 ヘアメイク/金澤美保(MAKEUPBOX) モデル/髙橋ミチル(VOCEエディター) 取材・文/金子優子
Edited by 西村 美名子
公開日:
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