「洗いつつ潤い残す」の先を行く“落とす”の新機軸を見逃すな
美容エディター
入江信子さん
昔、クレンジングや洗顔料といえば、「いかに汚れを落としながら、潤いを残すか」が勝負だった。でも今、それは当たり前。みんなが課題をクリアできるようになって、“落しモノ”はどこを目指す? と思っていたら、新たな工夫を凝らした製品が目立つように。
注目の分野、その1は拭き取りクレンジングのミセラーウォーター。ミセラーとは、油になじむ部分と水になじむ部分でできた「ミセラー構成分子」の集合体。この分子で油汚れ=メイクを吸着して内側に閉じ込め、汚れを浮かせてコットンに移すのがミセラーウォーターだ。
一般的なミセラーは球体だけど、クレ・ド・ポー ボーテのクレンジングのミセラーは、横に広がるような構造を形成。汚れを吸着して包み込む部分が広いため、細かい汚れまできっちり落とせるのだとか。手軽でマイルド、でも汚れ落ちはイマイチという印象のあった拭き取りだが、確かに落ちが格段にアップ。これを機に拭き取りムーブメント到来なるか!?
注目の分野、その2はクレイ。たとえばカネボウのクレイウォッシュは、3段階に質感が変化する新機軸。もっちり感触のペーストを肌にのせ、なじませるとやや軽くなり、スクラブが崩れて角栓や汚れをオフ。そして水を加えると泡立って、汚れがリリースされるしくみだ。洗顔料でありながら、洗浄成分の配合量を減らし、クレイの比率を高めて洗浄機能の主体に。クレイの特徴を生かせるようになったそうで、あと肌はスベッと磨かれるのに、クレイっぽいつっぱり感がないのがエライ。
またTHREEのクレンジングは、オイルジェルにスクラブ&ホワイトクレイをインしているのが面白いところ。スクラブとクレイの配合量を調整し、オイルの中に丁寧に分散することでこの形にすることに成功。メイクだけでなく、角質や皮脂などさまざまな汚れに対抗する。ケアの基本だけに、選択肢が多いのは素直にうれしい、落としモノ。夏に向けて選びがいがありそう!
撮影/藤本康介 スタイリング/坂下シホ
Edited by 並原 綾
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