神社巡りから新たに見つけた夢
今回の取材には、最近僕が手に入れた新しいカメラを持参した。撮った写真はすでにインスタにもアップしているんだけど、みんな見てくれただろうか。
もともとは神社巡りの記録として始めたインスタへのアップだけど、今では嬉しいことに、僕の写真を楽しみにしている人がたくさんいる。せっかくならできるだけいい写真を届けたいし、僕自身、ただの記録ではなく「作品」を作りたいと思うようになってきた。いつか風景写真家として作品を発表するのが、これからの僕の夢だ。
とはいえそのカメラは、まだプロのカメラマンでもない僕が持つには少々高すぎる代物。「バカげてる」って言われても仕方ないけど、僕としてはそのバカげてるのがいい。僕はやると決めたらとことんまで突き詰めないと気が済まないし、セッティングが大がかりであればあるほどやる気もテンションが上がるタイプ。何よりその道のプロ、本気で取り組んでいる人への敬意として、何をするにも中途半端にはできないという気持ちがあるからだ。
もちろん、結果が出るかどうかは分からない。でも僕は結果よりも「やり切った」と思えるかどうか、自分で自分に満足できるかどうかが一番大切だと思っている。
「好きなことして生きていきたい」という声をよく聞くけど、正直、好きなことで生きている人はたくさんいる。ただ、たいがいはいつか諦めなくてはいけない時が来る。楽しい、好きという気持ちから始めたことを、単なる趣味や道楽で終わらせずに“生きがい”にするためには、自分なりの大義名分が必要だ。
やるべき理由があれば、好きなことは続けられる
別に大げさなことじゃなくていい。自分以外の誰かのためになることで、それに自分が納得できれば十分だ。僕で言えば、インスタを楽しみにしてくれている人たちがいるとか、日本にはこんなに素晴らしい景色や空間があるってことを伝えたい、といったこと。やるべき理由もないのにお金をつぎ込んでいたらただの散財だけど、理由がちゃんとあるなら、それは立派な「投資」になる。
自分のためだけじゃなく、誰かの役に立てるかどうかが、好きなことで成功できるかどうかの分岐点だ。
これは音楽もそうだ。浮き沈みの激しいこの世界は、好きなだけで続けられるほど甘くない。レゲエという素晴らしい音楽をたくさんの人に知ってほしい、僕らの曲を待っている人がいる。そう思えるからこそ20年も続けてこられたんだと思う。
若い頃みたいに無限に時間があるわけじゃない。家族や仕事、大切にしなきゃいけないものもたくさんある。それでも写真を独りよがりなものにしないために、期待される以上のものを届けるために、日々寝る間を惜しんで勉強している。そういう時間が、僕にとってはものすごく楽しいんだ。
好きなことを始めるのに成功するかどうかなんて考えなくていい。まずは「できる」と思って、自分なりの一歩を踏み出すこと。そして納得するまで続けてみる。それが、自分の人生を面白くする秘訣じゃないだろうか。
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富士山が綺麗に見える絶景スポット
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