繊細な感性の持ち主【北原果さん】
「以前は仕事ばかりに追われていたけれど、人として“うまみ”がないとダメだな、とコロナ禍で気がつきました。メイクも人間としても、アンテナを張りながら常にアップデートしていきたいですね」
光を足すよりも影色を仕込むのが気分
今までは、ハイライトでピュアな抜け感を出したり、立体感をつくったりした顔が大好きだったんですけど、最近は影色によるメリハリが気分なんです。いつの間にか、ツヤンツヤンのハイライトにあきちゃってた(笑)。実は、若いタレントさんのメイクを担当させてもらうと、みんなシェーディングが大好きで。以前は『別にシェーディング入れなくてもよくない?』って思っていたけど、顔が締まってスタイリッシュになる感じに私も見事にハマってしまってました。30代以降はだんだん顔も長くなっていくし、間延びしてくるので影色をどんどん仕込んでみてほしいなと思います。
「影色と洒落感を叶えてくれる! 影色の1をアイホールに指でしっかり入れて、ブラシで黒のキラキラの2を薄く重ねたら、ラベンダー3をキワから5mmくらいまで入れて。下まぶたは1を全体に入れてから2を重ねましょう」
「ブラウンを上下のまつ毛にサラリと」
「洗練されたグレージュ」
強さと可愛さ。それを両立
いつもメイクをしながら心がけているのは、強さと可愛らしさのバランスを両立させること。スタイリッシュすぎたり、可愛すぎたりするのではなく、“スッとした女性像”をメイクでつくれたらいいなと思っているんです。アラサーになっても『可愛い』と言われるとやっぱりうれしくて気持ちがポッと温かくなったりするんだけど、年齢的にも可愛いだけじゃいられない。やっぱり、凛とした強さや自立した感じが必要なんだと思うんです。そんな気持ちに寄り添ってくれるのがラベンダー。アイシャドウやリップに取り入れると、強さと可愛らしさのどっちもいい感じに手に入る。透明感も出るし、ほどよくエッジも効くし、とにかくアラサー向けの色なんですよね。ラベンダーと相性のいいコーラルオレンジで、肌にも可愛らしさを加えると、さらにバランスが取れるはずです。
「スフレみたいなピンクチークでオトナの可愛らしさを」
唇はとにかくぽってり丸く描く!
女性らしさの象徴でもあるリップは丸くつくることが多いですね。唇の山をなだらかにして人中を短く見せたり、下唇の両サイドに膨らみをもたせて小顔効果を出したり。オーバーリップに描くことで、色気と甘さとハッピー感を醸し出してくれるんです。
「怖い印象にならない甘辛のラベンダーのリップは貴重」
女子の可愛らしさが根底にありつつも一本、筋が通ってる人でいたい
撮影/三瓶康友(人物)、伊藤泰寛(静物) ヘアメイク/北原果 スタイリング/木下夏実(DRAGON FRUIT) モデル/森絵梨佳 取材・文・構成/鬼木朋子
Edited by 鬼木 朋子
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